『空き家で暮らす』


いま、住まい探しを取り巻く環境は厳しさを増しています。 

首都圏を中心に地価や新築価格は上昇を続け、賃貸料や建材費の値上がりも家計に重くのしかかっています。

「家を買うか、借り続けるか」という従来の二択に、行き詰まりを感じている方も少なくないはずです。

こうした状況下で、第3の選択肢として検討したいのが「あえて古い家を選び、直して住む」という方法。

本書では、空き家バンクで見つけた物件や、相続した祖父母の家、あるいは旗竿地にある再建築不可の物件や古い団地など、「あるものを活かす」ことで新しい暮らしを始めた人たちを取材しました。彼らがどのように物件と向き合い、家族の住まいやお店として再生させたのか、その等身大のプロセスを紹介します。

また、後半コラムでは、現状と実践的なノウハウを体系的にまとめました。


シロアリ対策、断熱対策・・・

リノベーションのハードルは並大抵ではない。

けれど、そんな困難をたのしめる人たちがいるんですよね。


『「終の棲家にするつもりで移り住みました。でも、歳を重ねるに連れて「もしも自分ひとりになったとき、この一軒家に住めるのかな」という気持ちも出てきています。
もしかしたら、もう少し便のいいエリアやアパートに住むのも身軽でいいかもしれません」』

暮らしていくうちに、老後は別の家に住む想像をするようになった方もいれば、はじめからそう考えている方も。

『「私はどこでも、どんな家でもうまくやれるって思っていたから、細かいことは気にならなくて、価格が安いことが決め手でした。
終の住処と思っていないことも大きいですね」』

『賃貸時代は1フロアで80m超えの物件。賃貸ではなく購入するにもかかわらず、狭くなるという選択だが、広さはマスト条件ではなかった。
「終の住処と考えていないからです。ゆくゆくは売るか貸すか」』

手を加えながら暮らしていく。

愛着がわいていく。

でもいつか手放してもいいという覚悟もある。

どんな土地のどんな空き家からでも、自分の家をつくることができるという自分への自身、確信がみなさんから感じられて、羨ましくなりました。


「安いから空き家に住むという人は、考え直した方がいい」

とまとめられているほど、空き家のリノベーションは大変。

安く済まない場合もある。

それ相応の覚悟と、貯金が必要なのだと改めて思わされた内容でした。


紋佳🐻

読書