『異常』


殺し屋、売れない作家、軍人の妻、癌を告知された男。
彼らが乗り合わせたのは偶然か、誰かの選択か。

エールフランス006便がニューヨークに向けて降下をはじめたとき、異常な乱気流に巻きこまれる。
約三カ月後、ニューヨーク行きのエールフランス006便。
そこには彼らがいた。
誰一人欠けることなく、自らの行き先を知ることなく。

巧みなストーリーテリングと、人生をめぐる洞察が国際的な称賛をうける長篇小説。


SFであり、群像劇。

ミステリ小説のように頭を使うし、哲学や宗教・政治的分野においても思考力を問われる。

恋愛ものとしても読めるし、子を持つ親としては親子関係を描いたドラマとしても読める。

そんな、ページをめくる度に物語の色が変わる、カメレオンのような作品でした。


老若男女、これだけの登場人物がいて、それぞれがきちんと重厚に描かれているのもすごい。

483ページどころでなく、上下巻を読破したような読み応えでした。

最後のページには、思わず鳥肌が。

加藤かおりさん(翻訳者)、素晴らしい。


フランス文学最高峰のゴンクール賞を受賞後、110万部突破、世界40ヶ国語で翻訳という大ヒット作。

定期的に翻訳小説にも手を伸ばして、読書力を鍛えたいなあという方にもおすすめの作品。


紋佳🐻

読書