『ムンクは何を叫んでいるのか?』
ムンク『叫び』、フェルメール『真珠の耳飾りの少女』、ゴッホ『ひまわり』、モネ『睡蓮』など・・・
誰もが知っているあの名画のときにせつなく、ときにミステリアスで、ときに驚きに満ちた、誰かに思わず話したくなる物語。
世界には、数えきれないほどの絵画がある。
その正確な数は、誰にもわからない。
ただ、1つだけ確かなことがある。
それは、描かれた絵の数だけ描いた人の人生があり、そして、絵の中にいる人物の数だけ語られていない物語がある、ということだ。
そして、我々はそのほとんどを知らない。
知らないまま、「美しい」「考えさせられる」と言い、分かったつもりで絵を見ているのだ。
だが、額縁の外に目を向けると、そこにはときに、せつなく、悲しく、目を背けたくなるほど壮絶な物語やときに愚直で、切実な愛の物語が隠れている。
本書で紹介するのは、そんな絵には描かれていない48の謎に満ちた物語。
それらを知ったとき、あなたはもう以前と同じようにそれらの絵を見られなくなるだろう。
まったく違う絵に見えることすらあるかもしれない。
そしてその話を、あなたは誰かに話さずにはいられなくなるはずだ。

とても面白かったです。
よく目にしている有名な作品も、謎を投げかけられると(・・・はて?)となって、知識欲スイッチがぱちん!
・『ヴィーナス誕生』なのに、なぜ赤ちゃんがひとりも描かれていないのか
・なぜゴッホの『ひまわり』は、満開ではなく枯れかけを描いているのか
・『モナ・リザ』は、なぜ世界一美しい女性といわれているのか
・GODIVAのロゴにもなっているゴダイヴァは、なぜ裸で馬に乗り街中を通り抜けなければならなかったのか
誰もが知る名画だけでも面白いのだけれど、初めて見る作品(絵画が好きな方にとっては有名な作品なのかも)も、その作品の中の物語や画家の意図を知ることでさらに楽しむことができました。
なぜ日本人はモネがだいすきなのかを考察したパートは、特に興味深くて―
『それに対して、印象派はシンプルだ。
光の美しさ、水面の煌めき、風に揺れる花々一見たままを感じればいい。
西洋の「お約束」を知らない日本人にとって、これほど親しみやすい絵画はなかった。
モネの『睡蓮』を見てみよう。
池に浮かぶ睡蓮、水面に映る空、揺らめく光と影。それだけだ。
神話も歴史も宗教も関係ない。
ただ、美しい。
この「ただ美しい」という感覚は、実は日本の美意識とも通じている。
桜を愛で、紅葉を楽しむ。
理屈ではなく、瞬間の美しさを大切にする文化。』
聖書や神話といった前提知識がなくても、ただその美しさを楽しむことのできるのがモネの作品。
なるほどー!
各作品の最後に『Summary』がまとめてあって。
・『メデューサの物語は、被害者のはずの少女が怪物にされた悲しい物語。』
・『当時、裸体画に登場できるのは「女神」か「歴史上の人物」のみ。だからこそこの絵はタブーだった。』
・『どんな時代であれ、はげを馬鹿にすることは大罪である。』
これだけで、気になりません?
各作品、4ページで読み切れる長さも、ちょうど良い。
読めば美術館に行きたくなるオススメの1冊。
紋佳🐻










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