『今だけのあの子』


私にだけ届かない招待状、彼女が部屋から帰らない理由。

さまざまな年代の女性の友情に隠された想いを、情感あふれる筆致で描ききる、今注目の著者が放つ連作ミステリ。


中学生からシニア世代まで、幅広い年齢の女性たちのドラマを描いたミステリ。

日常の中で出会う、理由のわからない謎・不快感が、上手く物語に落とし込まれていて、夢中で読み終えました。


ママ友同士の教育方針のちがいで線を引く感じとか、

初めについた小さな嘘が、雪だるま式に大きくなっていって後戻りできなくなる高校生の感じとか、

ああわかる、わかる。


「悠子」と表記し続けた友人の名前を、最後の最後のセリフで、

「・・・はるこ」

と、初めてひらがなで呼びかける感じも、芦沢さんっ!!

もーたまらんです。


義母と義娘のドラマもあれば、

娘を亡くして新興宗教にはしる母親とその母親(娘)に寄り添いたい祖母(母)の想い等等―

どうして芦沢さんはこんなにも母親を描くのがお上手なのかしら。

12年前に発行された本だけれど、全く色褪せませんね。


読了後にタイトルを改めて読むと、またぞわっとしたりして。

ああほんと女っていろいろ大変だわ。

だから小説がおもしろい。


#今だけのあの子

#芦沢央


紋佳🐻

読書