『先生、ヒキガエルが目移りしてダンゴムシを食べられません!』


脱走ヤギは働きヤギに変身し、
逃げ出した子モモンガは自ら"お縄"になり、
砂丘のスナガニは求愛ダンスで宙を舞う・・・
コバヤシ教授の動物センサーは今日も絶好調!

自然豊かな大学を舞台に起こる、動物と人間をめぐる事件の数々を人間動物行動学の視点で描く。

大人気、先生!シリーズ。

どの巻から読んでも楽しめます。


17巻目となる大人気「先生!」シリーズ。

鳥取環境大学で繰り広げられる、教授と学生たちの思い出深い(面白可笑しく綴られている)エピソードや、興味深い実験(学生さんたちの卒論のための研究等)について、砂丘での生き物探索などなど。

堅苦しい文章ではなく、終始カジュアル(過ぎるほどカジュアル)な文章で、先生の陽気なお人柄がよくうかがえます。

写真もたくさん掲載されていて、さまざまな生き物と出会えました。


ニホンモモンガの調査のために取り付けた100個の巣箱。

それらを巡回、点検しているときの話では―

『"珍客"と言うべき動物の一番手は、コテングコウモリだろう。
この珍客は、一三年余りの調査のなかで二度、お会いした。
いずれの出会いでも、数匹の未聖獣が一緒に入っており、突然、蓋を開けられて驚いたのだろう。巣箱の中で大騒ぎした。
私はうれしくて大騒ぎした。』

こんな感じで、動物への愛と、探究心、遊び心いっぱいの小林教授。

素敵だなあと思いました。


ヤギ部で飼育しているヤギたちがとても愛らしくて。

その中の一匹が亡くなったときのエピソードには思わず、部外者の私も涙。


「へぇー!」がいっぱいで、クスリと笑えて、脳が活性化するおすすめのシリーズです。


紋佳🐻

読書