『誰も悲しまない殺人』


町の嫌われ者リジーが顔をつぶされて殺された。

犯人は因縁のある人気インフルエンサーか行方不明の夫か。

衝撃の展開が読者を襲う。


ひさしぶりの早川書房さん。

ハヤカワミステリ、やっぱり読む前からワクワクします。


トリック自体はかなり序盤で読めてしまって、どうか裏切ってくれ・・・と願いながら読み進めたものの、大きな裏切りもなく、捻りもなく。

紹介文にあるような、『衝撃の展開』というのは感じられませんでした。

その点は残念。


中盤は、予想通りの展開に辟易としてしまったものの、終盤、ぎりぎりのラインへと追い詰められていく登場人物の心理描写がとても良く、最後まで読めば良さが分かる、といった作品でした。


2022年に本書でエドガー賞最優秀賞長篇賞にノミネートされて注目されたキャロット・ローゼンフィールドさん。

今後も楽しみ。


それにしても、大谷瑠璃子さんの翻訳がとても良い。

海外小説特有のテンポ感、程よい堅さ、噛めば噛むほどに味の出る良い文章でした。

大谷さん翻訳の小説を追いかけたいです。



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紋佳🐻

読書