『余命3000文字』


「大変申し上げにくいのですが、あなたの余命はあと3000文字きっかりです」
ある日、医者から文字数で余命を宣告された男に待ち受ける数奇な運命とは―「余命3000文字」

「妊娠六年目にもなると色々と生活が大変でしょう」母のお腹の中で六年も引きこもり、ちっとも産まれてこようとしない胎児が選んだまさかの選択とは―「出産拒否」

他、「彼氏がサバ缶になった」「不倫と花火」など、書下ろしを含む全26編を収録。

摩訶不思議な世界で描かれる涙と笑い、そしてやってくる“どんでん返し”。

著者渾身のデビュー作!

『小説家になろう』発、年間純文学【文芸】ランキング・第1位(2020年8月26日獲得)作品、待望の書籍化!


目次の前に差し込まれた短編『余命3000文字』。

読み終えてめくったページに鳥肌。

そして、目次。

オープニング前に「掴み」を挟むドラマのような構成。

ユニークで好きです。


風刺が効いていたり、不条理なエンディングだったり・・・

様々なテイストの短編をたくさん読むことができて、少しずつおいしいものが食べられるレディース御膳のよう。


『朝、目が覚めると隣で寝ていた彼氏がサバ缶になってた。』
―「彼氏がサバ缶になってた」

『ずっと好きだった女の子の影を買った。一万円で。』
―「影」

一行目で掴まれるのだいすき人間としても、グッとくる出だしにたくさん出会えました。


紋佳🐻

読書