『ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由』


日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017〈食ビジネス革新賞>受賞!

いま話題の「未来食堂」店主、初の書き下ろし!


メニューは1日1種だけ。
決算、事業書は公開。
ちょっとしたおかずのリクエストができる「あつらえ」。
一度来た人なら誰でも店を手伝える「まかない」―


店主1人、客席12席の小さな定食屋から、未来の“ふつう”が生まれている。

その超・合理的な運営システムと、ちょっとした非常識。

削ぎ落とした果てに見えてきた、業種を超えて注目される“起業”の形。


クックパッドでSE(システムエンジニア)をしていた「せかいさん」。

その知識や経験を活かしつつ、15歳の時に漠然と「いつか自分の店を出すだろう」と思っていた目標を、独自のポリシーで叶えられているのですが、

飲食業にはなかった考え方(IT業界では当たり前のオープンソースという考え方など)を利用されていて、飲食業界に風穴をあけた、という感じがします。


【まかない】
お店で50分働くと、1食ぶんが「ただ」になる、「ただめし」券がもらえる仕組み。

【ただめし】
まかないでもらった「ただめし」券を、それを必要としている人のために置いていけるシステム。

【あつらえ】
追加の400円で頼める「あつらえ」。
「冷蔵庫の中身」リストを眺めたり、そのときの気分、体調でおかずをリクエストできるシステム。

自分自身が偏食だったせかいさんらしい、「お店の美味しいを押し付けるのではなく、お客さんの普通を受け止めたい」という愛情の表れ。

【さしいれ】
お酒、ジュースなどを、持ち込んだ量の半分をお店に置いていくルール。
他のお客さんは、その「さしいれ」を自由に飲むことができる。


『人と人とが螺旋型に向き合う形』、『マスではなく「あなた」に語りかけるあり方』―

そういった理想をとことんロジカルに突き詰めた、唯一無二の定食屋さんです。


紋佳🐻

読書