『いいね!ボタンを押す前に』


生活になくてはならないスマホだけど、SNSではいつも誰かがケンカしているし、何か言ったら絡まれたりする。

「エコーチェンバー」「フィルターバブル」「アテンション・エコノミー」・・・。

ネット空間にはもともと人を孤立化させ、分断してしまう仕組みが組み込まれている。

だけど私たちがスマホを手にして日は浅い。

デジタルな時代は始まったばかりだ。


図書館で、そのタイトルに惹かれて手にした本。

『グローバル化で世界はつながったと言われた。デジタル化でますますつながったと言われた。
だけど私たちはどんどん分断されている。見たいものを見て、聞きたい話を聞いて、興味のないことには触れないようにして生きることができる時代だ。(略)
人は、つながる技術で誰とでもつながりたいのではない。より狭くより居心地の良い村を自分で選べる自由こそが、欲しかったのである。』
(小島慶子)

「言論の自由」を振りかざして、叩いて、吐き出して・・・SNSが現代にもたらした弊害について、様々な角度から綴られていました。

複数の有識者が関わっているのがまた、良い。


いいね!を押すことが、デマ拡散や炎上に加担することになる、というのは想像にかたくないけれど。

「そのページを開く・読む」という行為も、「広告収入を得たい企業・人たちの過激な執筆に加担することになる」というのは、目からウロコでした。

そうと知ってからは、なるべく「やりすぎ」と思われる記事などにアクセスするのを辞めました。


自分がというよりも、我が子に、SNSとの付き合い方をどのように伝えるべきか。

そんなことを考えながら読了です。


紋佳🐻

読書