『クスノキの番人』


その木に祈れば、願いが叶うと言われているクスノキ。
その番人を任された青年と、クスノキのもとへ祈念に訪れる人々の織りなす物語。

あまり褒められた生き方をせず、将来の展望もないと言う玲斗の目の前に、叔母であるという女性が現れた。
彼女の口から出た言葉に、玲斗は驚く。
「あなたにしてもらいたいこと―それはクスノキの番人です」。

『秘密』『時生』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に続く新たなエンターテインメント作品。
長編書き下ろし。


設定はちょっぴりファンタジー、終盤に登場人物の熱い台詞が弾ける感じ、とても東野圭吾さんだなあという感じでした。


お茶好きとして素敵だなと思ったのは、主人公が社務所で訪問者に振る舞う「ほうじ茶」。

緑茶じゃなくて、ほうじ茶なところが、ほっとする感じがして好き。
自分もほうじ茶をのみながら、読み進めました。


謎が少しずつ明かされていく感じが、焦れったくもあり、面白かったのですが、

ただ、情報を手に入れていくテンポ感や、周りの登場人物の動きなんかが、ちょっと芝居臭いというか、予定調和な感じは否めなかった気がしました。


紋佳🐻

読書