『発達障害に気づかない大人たち』


大人のADHD(注意欠陥・多動性障害)、AS(アスペルガー症候群)などの、『発達障害』を考える本。


教職課程で、特別支援学校に実習で伺ったことはあったのですが、

だからこそ『子どもに関すること』だと、私も思い込んでいました。


でも子どもだった人もいつかは大人になるし、

加えて、『無自覚のまま大人になった方』もたくさんいるそうで、なんと日本では約10人に1人は発達障害なんだそう。


なぜ発達障害者が無自覚のまま大人になるのかというと、

『発達障害の概念が広範囲すぎて(様々な合併症を示すため症状がバラバラ)、そもそも自覚・指摘が難しい』ことや、

『ある程度勉強ができて成績のいい発達障害者もいる』から。


「あの人よく遅刻するな」とか、

「なんであんなにデリカシーがないんだろう」とか、

「自分の話ばっかりするな」とか・・・

その人の性格や努力不足のせいにして、勝手に苦手意識を持ってしまったひと、そういえばいたなあと、本を読み進めながら思い出したりしました。


もしかしたら、そういう『生まれつきのもの』のせいなのかもしれないなと、

その可能性を常に意識の中に持っていた方がいいですね。

『心の問題ではなくて、あくまでも脳の問題』なのだから、治療すれば治せるし、本人の性格や努力不足のせいばかりではないと、周りもそう理解しておかなくてはいけないと思います。



最近話題になった『アルコール依存症』だった芸能人の方も、もしかしたらその方の努力の問題ではなくて、『脳レベルの問題』だったのかもしれない、とも考えてみたり。

発達障害は、そういった、アルコール・カフェイン・煙草・セックス等の依存症を合併症として示しやすいそうなんですが、

そういう症状だって、


『大人の発達障害に、焦点を当てなければ知らなかった』問題でした。



教育者になるなら勉強しなきゃな、と思っていた発達障害。

でも、すべての大人が勉強した方がいいと思いました。


高校生くらいの時に、もっと勉強しておきたかった。



紋佳🐻

読書