『あのときマカロンさえ買わなければ』


頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。

都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。


『わたしたちは、海』を拝読しているカツセさん。

エッセイもまたとても良きでした。


『16歳か17歳の頃、親から独立したい気持ちと経済的依存の狭間に揺れて、いつも苛々していた。』

よく覚えていないところは、無理に埋めず、ふわっと書く。

その正直さが、読んでいてとても心地よい。


落ちのある話ではクスッと笑えて、一方で、落ちをつけるわけでもなく、ただたいせつな時間をそっと切り取ったような文章も素敵。


2~3ページずつのエッセイなので、忙しい人が移動中や寝る前に読むのにもぴったり。

1ページを縦に二つの段に分けて文字を組む「二段組」のレイアウトは、最初は少し驚いたけれど(西尾維新さん以来かも)、

小さな宝箱を覗くようなわくわくが詰まっていて、とてもしあわせな読書時間でした。


ちいさな失敗を、いつか笑い話にできるように。

私もゆるやかに一生懸命、暮らしていこうと思いました。


紋佳🐻

読書