『子どものいない私たちの生き方』


“子どものいない人生”を歩く女性は、いま6人にひとり。
近い将来、全女性の3人にひとりになるといわれています。

理由は不妊、病気、仕事、お金、介護、時機を逸してなど人それぞれ。
でもちょっとした生きづらさや気まずさを抱えているのは、おひとりさまも、既婚者も、同じです。

本書では、そんな子どものいない人生を生きることになった6人の、 本音と迷いと覚悟(のようなもの)が描かれます。

4年間の不妊治療を終えて自分の存在意義に悩むミホさん。
気付いたらタイムリミットを迎えていたマユミさん。
後輩ワーママの活躍と昇進にモヤる独身のリョウコさん。
「欲しくないから産みません」が言い出せないミサキさん。
じつは夫に原因アリ。だからか「もしも」を捨て切れないカオリさん。

そして62歳の先輩が包み隠さず教えてくれた、「今」の受け入れ方、乗り越え方。

リアルな“子どもいないあるある”エピソードの連続に、笑って泣けること必至!

読んだらきっと「“キラキラ”も“活躍”もない人生、でもそれでいい」と思える自分に出会えるはずです。


シリアスな内容ながら、最近ハマっている森下えみこさんの漫画にほっこりできる本でした。

結婚するしないも、出産するしないも自由に選べるようになってきた時代の中で、それでも「子ナシさん」の方々は生きづらい世の中なのだなあと思い知りました。

それから、初めから子どものいない人生を選んだ人や、不妊治療の末に諦めざるを得なかった人・・・子供のいない理由は人によってさまざま。

「子供のいない人」で一括りにすることは、正確ではないなあと痛感。


『子どもがいることに理由はいらないのに、子どもがいないことには理由を求められる。』

胸が痛いです。


ただ少し気になったのは、
『ママ友付き合いは大変そう』、『ママ友の世界=しがらみ』と描かれていたところ。

「子ナシさん」にも色んな生き方があるように、「子アリさん」にも色んな生き方があるって想像してほしいなあと。

私も、ベタベタしたママ友付き合いは苦手な「ひとりの時間がたいせつ人間」。

だから自分のペースでお付き合いしているし、特にしがらみだと思ってないし、大変じゃないですよって言いたい。


すべてのひとの立場に対して、偏見や思い込みがなくなりますように、と願う私です。


紋佳🐻

読書