『新しい星』
私たちは一人じゃない。
これからもずっと、ずっと。
愛するものの喪失と再生を描く、感動の物語。
幸せな恋愛、結婚だった。
これからも幸せな出産、子育てが続く・・・はずだった。
順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機―
娘の死から、彼女の人生は暗転した。
離婚、職場での理不尽、
「普通」からはみ出した者への周囲の無理解。
「再生」を期し、もがけばもがくほど、亡くした者への愛は溢れ、「普通」は遠ざかり・・・。
美しく、静謐に佇む物語。
気鋭が放つ、新たな代表作!
偶然だけれど、最近手に取る本には「感染症」を反映させたものが多い。
こちらも後半からコロナとの共存を模索する登場人物たちが描かれていて、コロナが及ぼした「昨今の作品への影響」、「作家さんたちへの心理的影響」を強く感じずにはいられませんでした。
彩瀬さんは初めましてだったのですが、登場人物たちの掘り下げ方がとても好みでした。
ひとりひとりが、きちんと考えて、生きて、生き抜いていく感じ。
救われない世界の中に、かすかな希望と愛を感じられる、
人間の成長を信じているという信念を感じられる、やさしい物語でした。
他の作品も拝読したいと思います。
紋佳🐻
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