『エッセイ脳 800字から始まる文章読本』
言葉の選び方、書き出しの心得、起承転結の「転」を利かし、書き手の「ええーっ」を読み手の「へえーっ」に換える極意とは。
しなやかに感じて、したたかに描く、奥義を伝授。人気エッセイストが初めて明かす文章術。
エッセイの基本条件
A「自分の書きたいこと」を、
B「他者が読みたくなるように」書く。
好きなことを自由に書いているようにみえる(それがプロの技!)エッセイですが、「テーマ」を与えられて、それに沿うように「題材」を探すことの方が多いんだそう。
エッセイの女王・岸本さんのエッセイ論は、想像以上に(というのは、それを普段感じないけれど)、ロジカルで筋の通ったものでした。
起承転結の「転」は、必ずしも「逆説」でなくていい。
むしろそこに、A「自分の書きたいこと」の中心(もっとも印象的なエピソード)を持ってくる。
「結」は、「転」に持ってきたエピソードの据わりや収まりをよくするために付け足すもの、くらいに考えるべし。
「起」・「承」・・・「ある、ある」
「転」・・・「へえーっ」
「結」・・・「そうなんだ」
を目指すのが理想形。
岸本さんの実際のエッセイを引用して、その都度「その法則」を確認できるのも、とても良い。
(なるほどー!)と、しっくりきます。
「書き出しの工夫」のひとつに、「文は短く」、というのがあって。
『もう十年も前のこと。両親を連れて、温泉へ行った。―』
『このところ、はまっているものがある。足もみ。足裏のツボ押しマッサージだ。―』
ああ〜わかる〜!
いろんな方のエッセイを読んできたけれど、この技はよく見かけます。
このような技が惜しみなく公開されていて、
(え、ここまで教えちゃっていいの!?)
と、読んでいるこちらがドキドキしてしまいました。
エッセイ好きな方はぜひ一読を!
紋佳🐻
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