『いけない』


騙されては、いけない。

けれど絶対、あなたも騙される。

どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが・・・!


ラストページの後に再読すると物語に隠された〝本当の真相〟が浮かび上がる超絶技巧。

さらに終章「街の平和を信じてはいけない」を読み終えると、これまでの物語すべてがが絡み合い、さらなる〝真実〟に辿り着く大仕掛けが待ち受ける。


各章の終わりに、ページをめくると写真やイラストが載っていて、そのページを見るだけで(あるいは、よく見ると)・・・衝撃の事実が分かる!という仕掛け。

たった1ページで、それまでの物語がガラリと変貌してしまうのを何度も体験するうちに、各章の最後のページをめくるのがだんだん恐ろしくなってきました。


ミスリードのポイントがとにかく豊富で、思い込みを覆されたときの鳥肌がたつ回数も多いのなんの。

加えて、そのミスリードが、「死」や「犯人」に直結したものが多く、背筋が凍るとはこのこと、といった体験ができます。


これは・・・今年一、不気味な本だったかもしれない。

暑い夏に、涼しい読書体験をしたい方へおすすめです!


紋佳🐻

読書