『メタモルフォーゼの縁側』


75歳のおばあちゃんが出会ったもの、それはBL。

ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。

75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。


おばあさまの娘さんに対する言葉、

『失敗したら帰ってくりゃいいんだから』
『変わっていかない方が変なんだから』

が、とても素敵。

75歳でボーイズラブにはまったおばあさまも、
引っ込み思案でなかなか他人に心を開けなかったけれど、おばあさまと出会い成長していく女子高生も、
まさに「変化の中」に。

終わり方は穏やかで、希望の余韻に浸れました。


滅多に読まない漫画、ですが、母から全巻譲ってもらったので(それもまた珍しいこと)、一気読みしました。

子どもの頃に漫画を買ってもらえなかった(だから活字大好き人間に育った)私が、大人になって、母から漫画をもらうなんて。

それもまた、変化。

母に感謝です。


紋佳🐻

読書