『園芸少年』


「なにしろ、おれら園芸部だからな」

高校生活をそつなく過ごそうとする、篠崎。
態度ばかりでかい、大和田。
段ボール箱をかぶって登校する、庄司。

空に凛と芽を伸ばす植物の生長と不器用な少年たちの姿が重なり合う、高1男子・春から秋の物語。


何十年ぶり(!?)の魚住さん。

「園芸」という言葉に惹かれて手にしました。


それまでアサガオ、ヒマワリ、チューリップくらいしか知らなかった高校生の男の子たちが、ひょんなことから園芸部に入部。

園芸を基本から知り、感動していく姿は青春そのもの。

通学路のごみ捨て場から拾ってきた観葉植物を復活させる場面なんか、大好きです。


不良と警戒される男子、

父子家庭の男子、

入学初日から相談室登校の男子・・・

アンバランスそうでいて、お互いにないものを補い合う関係。

花と共に、3人の間に仲間意識が芽生えていく様子は、とても爽やかで、健やかでした。


紋佳🐻

読書