『ふゆのはなさいた』


はじめての冬を迎えたこねずみが、池のそばで泣いていると、「泣くのはやめてよ」金魚が顔を出しました。

「だって僕、ひとりぽっちなんだもの」と泣き続けるこねずみに、勝気な金魚は・・・?

心あたたまる友情の物語。


『へそまがりの魔女』を拝読して以来ファンの、安東みきえさん。

牧野千穂さんの挿絵も、作品の世界観にぴったりだったのですが、こちらの吉田尚令さんも、本当にぴったりで、素敵です。


『へそまがりの魔女』は、暗い静かな森の中。
こちらの『ふゆのはなさいた』は、きんと冷え込んだ冬の冷たい池。

静かな灰色の世界で、息づく動物たちの暮らしや行動が愛おしくて、鮮やかで。

冬に読みたい安東さん、という感じ。

この冬、たくさん拝読したいと思います。


紋佳🐻