『ぼくの家族はみんな誰かを殺してる』


わが家は全員嘘つきで、人殺しだ。

世界27カ国で刊行!

伏線だらけの謎解きミステリー。

すべての真相を、見抜けますか。

雪山で起きた連続殺人。

容疑者は一家全員。

ぼくたちカニンガム家は曰くつきの一族だ。35年前に父が警官を殺したあの日以来、世間からは白い目で見られている。

そんな家族が3年ぶりに雪山のロッジに集まることになったのだから、何も起こらないはずがない─

その予感は当たり、ぼくらがロッジに到着した翌日、見知らぬ男の死体が雪山で発見された。

家族9人、それぞれが何かを隠し、怪しい動きを見せるなか、やがて第2の殺人が起こり・・・。


評判を受けて手にした、ひさしぶりの本格ミステリでした。

翻訳本らしく、適度な硬さのある文章が、読み進めていくうちに癖になる。

ああ懐かしい。


コロナ禍で自宅待機中にミステリを読み漁った結果、「古典的フーダニットを継承した、面白いミステリが読みたい。よし、書いてやる!」と一念発起し書いてしまう、オーストラリアのミステリー作家、ベンジャミン・スティーヴンソン。

なんとスタンドアップコメディアンでもある彼、チケットは完売するほどの人気ぶりだそうで。

それを夫に話したら、「又吉さんみたいな感じか〜」ですって。

なるほど、わかりやすい例え(タイプは真逆だけど)。


最後の最後までサプライズが待っていて面白かったのですが、ラスト―

「その詳細はこれからの裁判で明らかになるだろう」・・・その詳細求む!!!

少し不完全燃焼で終わらせるのも、テクニックなのかしら。

腹八分目にするのが狙いか。

第二作も出ているそうで・・・

読みたくなっている私は、やはり罠にハマってしまったのかもしれない。


紋佳🐻

読書