『蛍たちの祈り』


ずっと夜のままかもしれない。
そう思ったあの日、あなたがわたしの光になった。

自分の居場所を探し続ける人々をあたたかく照らす、本屋大賞受賞作家による、心ふるえる傑作小説。


数ある町田さんの作品の中でも、トップクラスで読んでいて苦しくなる作品でした。

読書中に過呼吸気味になったのはひさしぶり。


「親ガチャ」という言葉が生まれて、よく耳にするようになった。

その言葉に抵抗のある人たちももちろんいるようだけれど、子どもたちが、親や家庭のせいで苦しんでいるという事実は確かにある。

その現実を突きつけられ、どうしようもなく胸が締めつけられました。


『子どもにとって、親って絶対なんですよ。子どもは親を選べない。ひとりで生きる術がないから、どんな親であっても、受け入れなくちゃいけない。学校に楽しく通いたい、お腹いっぱいご飯を食べたい、穏やかに布団で眠りたい。そんな当たり前の願いすら、親によって奪われる。生きることを諦めたくなる瞬間が、何度も訪れる』

『子どもは、無条件に親を愛します。そういう風にできている。愛されなくても、傷つけられても、しあわせを奪われても求めるようになってる』


人生は、絶望のリレーなのかもしれない。

戦争や貧困や犯罪といった大きなものから、ほんのささいな絶望まで内容はさまざまだけれど、
誰もが誰かの子どもで、人によっては誰かの親になって、順番に絶望を手渡し、受け取りながら生きている。

けれどその絶望があるからこそ、希望が見えるのかもしれない。

見ようとしなければ、求めなければ、手に入らないものだから。

どんなに貧しくても、どんなに豊かでも、私たちは絶望のただ中で生きている。

そんな言葉が、しっくりきた2025年の年末でした。


悩み、迷い続けた1年の最後に、こちらの作品に出会えてよかった。染みました。震えました。

幸せと絶望は共存する。

そう自分の中で整理できただけでも、来年は生きやすくなりそう。

来年も、誰かにとっての「希望」を見つけるお手伝いができるように。

ライブ活動も、声の仕事も、それ以外も、心を込めて取り組んでいきたいと強くこころに決めました。

私の祈りが、届きますように。

一緒に、生きましょう。


紋佳🐻

読書