『ほどなく、お別れです』
この葬儀場では、奇蹟が起きる。
夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。

映画化もされた話題作ということで手に取りました。
読み始める前は、葬儀業界の裏側を描く「お仕事小説」を期待していましたが、登場人物たちが「霊感」を持ち「霊と対話する」といった設定に、序盤から不安に。
なんとか最後まで読み進めたものの、故人の未練や恨みを根本的に解決するのではなく、ただ寄り添い、納得させて成仏させるという着地点には、どこか綺麗事すぎる印象が残りました。
物語としては、少し物足りなかったです。
『無事に式をすませることだけ考えればいい』
『今回はとにかく形式通り終わらせることに専念しろ』
ああそうか、そもそも葬儀社にとって最も重要なのは「式を円滑に進行させること」。
遺族のドラマが薄いと感じた部分も、ビジネスライクな視点に立てば、実はリアリティの表れなのかも。
故人の気持ちに寄り添う姿勢すらも、葬儀を無事に終えるための「手段」に過ぎないのだとしたら―
などと、うじうじ考えてしまうのでした。
シリーズを通して何冊か読めば、作品の深みが感じられる・・・のかも、しれない。
勝手に期待した私も悪いのだけれど、そこを超えてきてほしかったなあという感想です。
紋佳🐻








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