『熱帯』


汝にかかわりなきことを語るなかれ――。

そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。 この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。

そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」、この言葉の真意とは。

秘密を解き明かすべく集結した「学団」メンバーに神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと「部屋の中の部屋」……。 幻の本をめぐる冒険はいつしか妄想の大海原を駆けめぐり、謎の源流へ!


我ながら呆れるような怪作である――森見登美彦


ご本人が仰るのだから、正真正銘の『怪作』です(笑)

『千一夜物語』に登場する人名も出てくるし、なにより、『千一夜物語』のように

「登場人物が語る物語・・・のなかの登場人物が語る物語・・・のなかの登場人物が語る物語・・・」

と、どんどん厚みを増していく構成には、『挑戦されたなあ』と思いました。


本も分厚くて、読破するのに時間とエネルギーが必要な1冊。

まったく、臨月に突入した初日に貪るように読むに値する本でした(笑)

出産したあとじゃ、読み切れなかったと思う。いろんな意味で。


文字通り、『怪作』でした( *´꒳`* )


#熱帯

#森見登美彦


紋佳🐻

読書