『悲しみのイレーヌ』
耽美的で残虐な描写はもはや芸術。
フランス・ミステリーが大好きです。
中でもピエール・ルメートルさんがとにかくグロテスクで好きなのですが、その処女作がこちら。
『その女アレックス』や『死のドレスを花婿に』などにみられる、現場視点ではなくて、刑事たちが奔走する側のお話なので、ちょっぴり物足りなさを感じつつも、ラストの残虐な描写には、まさに痺れました。
ただ暴力的なだけではなくて、そこに美しさや華やかさがあるところが、とても素敵です。
犯罪小説は、内容ゆえになかなか認められるまでに時間がかかってきたジャンルですが、恋愛小説と同じくらいの歴史をもつ、素晴らしい文化だと、私も思います。
紋佳🐻
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