『波』2022年9月号


波 2022年9月号、ようやく読みました。


前号から連載されている『45冊!新潮文庫の松本清張を全部読む』企画は、面白かったです。

小説ばかりでなく、評論集や周囲の関係者の随筆なども引っ張ってくるので、松本清張の人となりがくっきりと伝わってくる。

清張の作品はタイトルがいいと云われるが、これも多作と関係している。

「こういう抽象的な題名をつけるのは、実は締切りと関係があるのです。(略)
ことに連載ものとなりますと、締切り前に予告というものが出ますので、題名を一応作らなければいけない。しかし筋はまだできておりませんので、どんな小説になってもいいような題名をつけておく。中身がないのだから、題名はつい抽象的になってしまう。
それがすばらしいと褒めてくれるのであります。」

『砂の器』、『点と線』、『ゼロの焦点』、『霧の旗』、・・・

読者を唸らせるタイトルに、そんな裏側があったとは。笑


各作品のあらすじがテンポよく紹介されていて、読みたくなる作品が次々登場。メモしました。

ああ、読みたい本がいっぱい。


紋佳🐻

読書