『二人一組になってください』


「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」

とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。

突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。

自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍―

本当の友情とは。

無自覚の罪によるいじめとは何か。

生き残って卒業できるのは、果たして誰か。


デスゲーム作品を読むときに必要なのは、「非合理的な設定に対する寛大な心」・・・ですね!

私は「こういう設定なので」と提示されたルールが、それでも現実的ではない場合、すっかり冷めてしまって、内容が入ってこなくなるタイプ。

何度か諦めかけましたが、人気作品と伺っていたので、がんばって読み進めました。

結果、それなりには楽しむことができ・・・たかな。

それでもやはり、高校生ものは楽しめなくなったなあと。

数年前から感じているままに、今回もそのような感触でした。


衝撃のラスト!というほどの展開でもなかったので、そこも残念。

終盤に差し込まれてくる「アンケート」が、各生徒の扉の前に各自差し込まれていたりしたら、リズムが出て好きだったかも。

あと、グロテスクにするなら、もっとやってほしい。とことんグロく、そちらに振り切ってくれていたら読めたかも。


これで終わりたくないぞ2024年!

まだまだ読みたい、というエネルギーを蓄えた一冊でした。笑


紋佳🐻

読書