『たべるノヲト。』
俳優・松重豊が紡ぐ、“食の記憶”解禁!
記憶に残る料理には、その時代、その瞬間のドラマ、自分の人生そのものが詰まっている。
極貧時代を支えてくれた思い出の味や収録先で出会った逸品、四季折々の好物、食べものに対する素朴な疑問や秘密の食べ方、最近のブームなど、独自の視点で食にまつわる記憶を書き尽くし、本書に収録された品数は50品以上。
松重豊の手にかかれば、素朴な家庭のコロッケが名バイプレーヤーに変わり、うずらの卵を求めて町中華に行かずにはいられなくなる。
そんな食べることが楽しみになる、笑いあり、涙ありの珠玉のエッセイ。
イラストは、松重豊と親交の深い旭川在住の作家・あべみちこ。

「はじめに」の締めくくりが、良い。
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では、皆様ご唱和を。
「いただきます」
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なんてわくわくする導入。
もはや食べることに関するエッセイを書かせたら、この人をまず外すことはできない、松重豊さん。
食いしん坊なら誰もが共感するエピソードから、自分とは世代が違うからこそ新鮮に感じるエピソードまで。
たのしくて、あっという間に読了です。
エッセイの内容もさることながら、あべみちこさんのイラストも素晴らしい。
素材の瑞々しさ、鮮やかさ・・・湯気や香りさえも匂い立ってくるようなイラストは、見れば涎がわいてくること必至。
クマ好きとして見逃せないパートも。
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それにしても、洋の東西を問わず、絵本や童話の類に熊キャラのなんと多いことか。
クマのプーやらパディントン。テディベアもその流れか。
世界中の子供たちに愛されている動物ナンバー1かもしれない。
いまだにそのものと遭遇したことは無いが、その瞬間、間違ってもかわいいなどと思えないだろうし、自分の演技力では、死んだふりで騙せる自信も無い。
「熊本」に行く。
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熊本の話の冒頭の、クマの話。
最高でした。
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年頃の娘を持つ父親。そんな役回りがめっきり増えた。息子との葛藤を抱える父親ではなく、今期を間近に控えた娘を持つ父親の役。圧倒的に娘の父が多いのは、私自身の外見的イメージの所為だろうか。
年に2回は花嫁衣装に身を包んだ娘とバージンロードを歩いているような気がする。
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俳優さんならではのエピソードも多々。
どの話も、食に繋がって行くのはさすが松重さん。
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余談だがジョニー・デップも今年(2023年)還暦だ。
ついでにブラピもしかり、皆筆者と同じ歳なのだが、驚きの声が聞こえてくるようで、実に癪にさわる。
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どの話も、あの声で脳内再生されてしまう。
日本で一番モノローグ芝居をしている俳優さんといっても過言ではないのではないでしょうか。
そんな方が書くエッセイ。
臨場感しかありません。
クスッと笑えてお腹が減る。
食べることが好きなすべての人におすすめです。
紋佳🐻









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