『うるはしみにくしあなたのともだち』


四ツ角高校三年二組で一番美しく人気もあった生徒・更紗が突如自殺する。

遺書もなくいじめがあったわけでもない。

彼女の死をきっかけに、次々に女生徒が見えない力によって容姿を傷付けられていく。


互いを勘ぐり合う生徒たち、変化していくクラスカースト。

担任の小谷舞香は、この異変の真相を探るうちに、地域につたわる「ユアフレンド」というおまじないの存在を知り―


ルッキズム(外見至上主義)の残酷さを、真正面から突きつけてくるミステリであり、ホラー小説。

犯人が誰か分からないまま、クラスの中で事件が次々と起こっていく。

「次は自分かもしれない」という生徒視点の不安に煽られて、ページをめくる手が止まらなくなります。


犯人が明かされたとき、胸に迫るのは恐怖よりも、強い後悔。

子どもに投げかける何気ない言葉で、価値観を無自覚に刷り込む大人の影響の大きさを、ひとりの親として思い知らされるラストでした。


美しさや醜さの基準は、時代や文化、流行によっていくらでも変わるもの。

それを疑う視点を持てないまま育つ女子高生たちと、カーストが固定化されたクラスの息苦しさが、決して他人事ではない現実として迫ってくる・・・

子どもたちをまもるためには、どう導いてあげればいいのか。

読み終えたあとも考え続けさせられる一冊でした。


紋佳🐻

読書