『軽いノリノリのイルカ』
上から読んでも下から読んでも同じ「回文」から編み出されるファンタジックな「掌編小説」。
満島ひかりが生んだ奇跡の回文をもとに、又吉直樹が苦しみながら物語を書き下ろしたGINZA連載の回文物語集「まさかさかさま」が待望の書籍化!

満島ひかりさんの回文というバドンを渡されて、又吉直樹さんが文章を生み出す。
こんな面白い企画が連載されていたなんて!
『(略)泊まっていた部屋の窓から外を見たら雪が降っていて、それで思いついたのが「灯の消ゆる在りか、額にいた光、ある雪の日」。これがわりと長い回文の第一作目です。メモしないで、頭の中だけで考えました。』
長い回文を、メモもせずに思い浮かべられるって本当に天才。
特殊能力ですよね。
『小学生はよく自分の名前を逆から読んだりして面白がったりするけれど、大人になったらそんなこと忘れてしまうでしょ。』
この石津ちひろさん(「リサとガスパール」シリーズ他)の言葉、刺さりました。
いつまでも、言葉の音で遊べる大人でいたい。
『意味がないのに、なぜか深く胸にくることがあるんですよね。回文を完成した瞬間、作り手は読み手になり、ハッとさせられる。』
上から読んでも下から読んでも同じ音に。
そういう制約の中で作るから、回文にはある種の導きが生まれて、自分の思っていた景色とは違うものと出会える偶然が起こる。
だから作り手も完成した瞬間に驚き、新鮮に味わえる。
これこそが、回文の世界の醍醐味なのだと思い知りました。
たのしかった。
紋佳🐻








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