『小さいわたし』


子ども時代を、子ども目線でえがく。
益田ミリ、4年半ぶりの書き下ろしエッセイ。

幼い頃、胸に抱いた繊細な気持ちを、丁寧に、みずみずしくつづります。

「入学式に行きたくない」「線香花火」「キンモクセイ」「サンタさんの家」など、四季を感じるエピソードも収録。

かけがえのない一瞬を切り取った、宝物のような春夏秋冬。

38点の描き下ろしカラーイラストも掲載。


1ページのものもあれば、2ページのエッセイも。
長さが気ままにバラバラなのがまた、幼さを感じさせます。

これを計算でやっているのだとしたら凄い。


数篇ごとに1ページ挿し込まれた、イラストのページもかわいらしくて。

子どもならではの発想・あるあるが詰まっていて、共感していくうちに、自分も小さな子どもになったかのような心地になりました。


『(略)
こども時代は本当に短いものです。
長い人生のほんのひととき。
なのにプリンのカラメルソースみたいに他の部分とはちがう特別な存在です。
人がいきなりおとなに生まれるのだとしたら味気ないにちがいありません。
二○二二年 若葉の季節 益田ミリ』

あとがきに、じんわり。

ほんの数ミリしかない、カラメルソースの層。
甘くてほんのり苦くて、濃厚で。

そうか自分はいま、我が子たちのカラメルソースの部分を一緒に味わっているのだなと。

おいしいプリンになるように、カラメルソースが焦げないように、ゆっくりじっくり、手間ひまかけてあげなくちゃ。


紋佳🐻

読書