『もしもし食べられそうですか』


心に紐づく食の思い出をみつめ、肯定するエッセイ集。

もしもし、食べられそうですか。

あなたの本体は、何が食べたいですか。


15年ぶりくらいに、ZINEを購入。

使っている紙がすき。

フォントがすき。

ずっと癒され続けながら拝読しました。


『私は自己の存在が昔からあいまいで、つらくなると自分がふっと消えてしまうことがあります。
そうなると、一番難しいのが「何を食べるか」の判断です。
何を欲しているのか、何を食べれば苦しくなくなるのか、皆目見当もつかない日をたくさん過ごしてきました。
食べられない日は「食べることすらできない」となけなしの自信をさらに無くし、食べすぎる日は体重増加を恐れて自分を責めてしまう。
ふっと消えてしまいそうな自分は余計に色が薄くなるばかり。
それでも少しずつ、「食べられますか」「何が食べたいですか」と自分に話しかけ続けて、消えかけの心とからだを救ってくれる食べものが、いくつか頭に浮かぶようになってきた気がします。

食べなくてもいい。たくさん食べたっていい。

でもできれば、自分にも大切な人にも、心から満たされる食べものがあると安心です。
この本を手に取ったあなたに対しても、同じ気持ちを持っています。』

日々のエピソードを綴りながら、誰かに寄り添いたいというやさしい思いが伝わってくる、読後に穏やかな気持ちになれる作品でした。


紋佳🐻

読書