『生きる言葉』
スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。
言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か―
恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。

導入部分ではことばの話以上に、息子くんのお話(子育ての話)がたくさん綴られていて、一人の母として沁みました。
『子どもの成長を願うなら、環境を整えてやるまでが親の務め。
過程を覗いてみたい気持ちや、成果を確認したい気持ちは、結局は自分の欲でしかない』
そうなんですよね。
子どもには自由に、自分の人生を自分で選択していってほしい。
横槍は入れない。
サポートを求められたときに、いつでも手を差し伸べられる距離で見守っていたい。
言語学的知見から語られる学術書かと思って手にしたのですが(もちろんそちらも大好物)、特に前半は、俵万智さんによるエッセイ集と言って差し障りのなさそうな親しみを感じる文章でした。
『スポーツ、音楽、手芸etc・・・趣味というものはたくさんあるけれど、手ぶらでスタート地点に立てるものは、なかなかない。が、短歌の場合、道具とも言うべき日本語は、とっくに手にしていて扱える状態だ。だから私は誰彼となくおすすめしている。短歌を作ってみませんか?と。楽器で言えば、すでに音は出る状態なのだから。そこから、さらによい音色を出すことができれば、日々はきっとより楽しいものになるはず。本書で見てきたように、言葉の力は生きる力に直結する。』
この文章が、とても素敵でした。
確かに、短歌の扉は日本語話者全員に開かれている。
私も、ふと降ってくる育児短歌を、これからも書き留めていこうと思います。
紋佳🐻








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