『子どものアトリエ』


私も何度も何度も読んでもらって育ちました、『わたしのワンピース』。

その作者である、西巻茅子さんの自叙伝。

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だいぶ昔、大阪に国立民族学博物館というものができた、という新聞記事を見た。当時、私は子どもが小さくて、海外旅行ができなかったので、そのかわりにと思い、何度か出かけてみた。

アメリカの先住民族や、メキシコ、マヤの人々の作るもの、南米ペルーなどの発掘物の数々、陶器、織物、刺繍や鳥の羽で作ったきれいな飾り物等々の展示物は、私を驚きと懐かしさへ導いてくれた。

(略)

ああ、この子たちも無文字社会の一員だなと気がついた。文字を手に入れてしまうと、人々は絵でコミュニケートする力が失せてしまうのかもしれないとおもった。

(略)

子どもに早く文字を教えようとする親たちに、私はいま、ぜひ伝えたい。

まだ文字を識らない「無文字時代」こそが、心を豊かに育てる大切な時期なのですよと。

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私は「ことば」がすきすぎるから、絵本を読むときもつい、「ことば」をたのしんでしまいがち。

純粋に『絵』をたのしむこどもたちが選ぶ絵本が、大人が選ぶ絵本と必ずしも同じではない、というのに納得です(*^^*)



紋佳🐻

読書