『まにまに』


「彼にさえ可愛く見られたらいいのだ!」とデート前に般若の形相で化粧直ししていた32歳の頃から、「体の声を聞くことができるようになってきた」という40代の入り口まで―

西加奈子の喜怒哀楽の変遷を綴ったエッセイ集。

「まにまに」という言葉の如く、なすがまま正直に自分の感情と向き合う日常、世界各地への旅、大好きな音楽や本に寄せる熱き思い。

『サラバ!』で多くの人に「信じる勇気」を与えた西加奈子の、6年分のエッセイがギュッと詰まった一冊。


クラリネット吹きのお姉さまからお貸しいただいた一冊。

そうだそうだ、西さんお好きでしたよね!

エッセイを出されていることすら知りませんでした。

出会わせてくださって、ありがとうございます。


関西弁で軽快に綴られる日々の暮らしの中の気づき、不満、反省。

小説の中でも言葉に鋭さや温度が感じられる西さんは、エッセイもまた直球で好きでした。

赤裸々に綴られた失敗談等は、いっそ清々しいほど。

『私はこれからも、ずっとこの体で生きてゆく。
泣くだろうし、怒るだろうし、ふて腐れるだろうけど、それでも最後には口角をあげていたい。
そのときどきの私として、口角をあげて、生きてゆきたい。
まにまに。』

○○だし、○○だし、○○だ。

この西さん節は、エッセイでも健在で、読んでいると「ぐい、ぐい、ぐい」と引き込まれます。

西さんの未読書籍、まだまだあるんだよなぁ・・・

くぅ、読みたい!


紋佳🐻

読書