『彼女の家計簿』
シングルマザーの里里の元へ、疎遠にしている母親からぶ厚い封筒が届く。
五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿だ。
備考欄に書かれた日記のような独白に引き込まれ読み進めるうち、加寿とは、男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。
妻、母、娘。
転機を迎えた三世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。
『ランチ酒』でも好き!って思ったけど、原田ひ香さんの文章、とても好きです。
すごく素直で、すっと入ってくる。
家計簿(日記)をもとに、少しずつ明かされていく真実に、ページをめくる手が止まりませんでした。
私にとっては母、祖母でも、
本人たちにも娘だった、母だった時代があって・・・
そんな身内の女性、ひとりひとりの「人生」に、改めて想いを馳せるような物語でした。
#彼女の家計簿
#原田ひ香
紋佳🐻
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