『すっぴんは事件か』


「すっぴん」を重視しすぎでは?
小悪魔って本当はどんな女?
女性用エロ本と男性用エロ本の大きな差は?
飲食店ではジャズさえ流しておけばいいの?
ファンデが肌を汚く見せてませんか?

世間にはびこる甘ったれた「常識」をほじくり鉄槌を下す「仕分け」エッセイ集。


『文庫を先にしてみては?』の項では、
私もずっと思っていたことが書かれていて激しく頷きながら拝読しました。

どうして本は単行本→文庫、という流れなのか。
そもそも文庫は「安い!大量につくれる!」もので、単行本は「お金をかけて、装丁にもこだわりました!」という感じ。

だったら、安くたくさんの人が買う文庫本を先にばらまいて、ベストセラーになったら満を持して単行本にすれば、愛蔵書としての『単行本としての存在意義、価値』が高まるのでは。

その作家さんの大ファンだったら、いち早く読みたくて文庫本を購入するだろうし、
もちろん保存用として単行本も買うでしょう。

でも逆はどうだろう。単行本をすでに持っていたら、文庫まで買うかしら?(「文庫本用あとがき」目当てレベルのファンなら買うかもだけど)

姫野さんが複数人の編集者さんにこれを尋ねたところ、「そういう流れができあがってしまっているから」という、あまりにも合理的でない回答。笑


世の中、
不思議なことがいっぱいある。


紋佳🐻

読書