『マツ☆キヨ』


世間的な価値観から大きくはみ出している“異端”のふたりが、

震災で露わになった差別のしくみや、ネット社会の気持悪さを、舌鋒鋭くえぐり出す。


図書館に行くと、「随筆・エッセイ」のマ行に、益田ミリさん好きな私は直行するのですが、
「マツコ・デラックスさん」がやはりマ行なので、この本が置いてあって。
ずっと読みたいなと思っていたのですが、ようやく借りてきました。


ホンマでっかでもお馴染みの池田先生と、マツコさんの対談。

東日本大震災の直後の対談なので、話の内容は自然とそういった方向へ。


被災地の人が最低限の生活ができるような支援をって、お米、水、トイレットペーパーなんかを届けることももちろん大切なのだけれど、

「きっと女の人は化粧水がなくて困っているよね。だから化粧水を送ろうか」と話していた加藤綾子アナウンサーとマツコさん、素敵。

それから「お酒」。
こんな時に呑んでる場合じゃないだろうって思うのは外にいる人の目線であって、確かに自分が当事者だったら、ビールを呑んでリラックスしたいって絶対に思う。

冒頭から色んなことを考えさせてくれて、この本を手に取ってよかったと心から思いました。


マツコ「池田先生って、根本は怠け者?さっきから『めんどくさい』と言ってばかりだけど。」
池田「完全に怠け者だよ。」
マツコ「安心した。アタシもそう。働かなくて済むんなら働きたくないもん。毎日、めんどくさい。」
池田「やらなければいけないことは、しょうがないからやっているだけでね。でもほんとうは、『めんどくさい』と言うのもめんどくさいくらいなんだよ。」

『自殺を考えるような人は、自分に対して、ある意味で厳しすぎるのかもしれないね。「アタシはもっとできるはずだ」とか「もっとアタシは世間に影響を与えられる」とか思うからじゃないの?それが、「なぜ、みんなはもっと自分を評価してくれないの?」になっていっちゃうんだろうね。
誰も、正しい評価なんてしてくれるわけがないのに。』

このマツコさんの言葉、
「誰も正しい評価なんてしてくれるわけない」

救われる人、すごくいると思う。

見栄を張ったり、押し付けたり、そういう姿勢のないおふたりの対談、とても素直なきもちで読めました。


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紋佳🐻

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