『胃が合うふたり』


悩みごとはとりあえず、食べてから話そう。
ふたりの友情はうまいものと共にある。

ストリップ鑑賞の厳選おやつ、銀座絶品パフェめぐり、コロナ禍に交わすご馳走便、人生を変えた日の中国茶、新居を温める具沢山スープ―

胃が合う友と囲む食卓は、こんなにも豊かで甘やかだ。人気作家とカリスマ書店員が共にした11の食事から、それぞれの見た景色や人生の味わいまでも鮮やかに描き出す、風味絶佳のWエッセイ集!


2人の作家さんが出す共作エッセイ本(対談ではない)、というのは初めて拝読した気がします。


同じ場所で、同じものを食べているふたりが、交互にエッセイを綴っていくエッセイ本。

同じものを食べていても、考えていることは全く異なっていて、それぞれの個性が炸裂していて素敵でした。


でも仕事(取材)を兼ねているとはいえ、1日に5軒パフェをはしごするとか、朝から夜まで食事→カフェ→食べ歩き→食事・・・と、一日中何かしら食べていられるふたり、まさに「胃の合うふたり」です。

一泊二日旅行で胃が疲れ果ててしまうような私には、真似できません。


胃が合う以外の馴れ合いはほとんどなし。

ドタキャンにも無抵抗、突然その場からいなくなっても、戻ってきた時に何も問わない・・・

そんな、やさしいとも、冷たいとも呼べる関係性が、羨ましくも感じられました。

ふたりだから成り立つ友情だなあとな思うのですが。


読了後、胃の合う夫と結婚できたことに、改めて感謝したくなりました。

胃が合うって、大事。


紋佳🐻

読書