『甘美なる誘拐』


第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作!

ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人。

人使いの荒い上司にこき使われる彼らの冴えない日常は、ある日、他殺体を発見したことで変わり始める。

同じ頃、下町で自動車部品店を経営する植草父娘は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。

抵抗するため、父娘はある人物を頼るが・・・。

一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。

様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸!


第19回『このミステリーがすごい!』大賞、大賞は『元彼の遺言状』でしたが、こちらは同じ年に「文庫グランプリ」を受賞した作品。


ヤクザものに馴染みのない私ですが、そんな初心者にも、「極道のルール」みたいなものを分かりやすく書いてくださっていて、読みやすかったです。

ふたつの物語が、どう絡んでいくのかが気になりながら読み進め、最後の最後に「そういうことだったのね!」と種明かしされる面白さ。


『映像作品ではなく、小説だからこそで 使えるトリック』、だいすきです!


紋佳🐻

読書