『星の王子さまの恋愛論』


星の王子さまが教えてくれた、人の愛しかた。

ベストセラー『星の王子さま』は、切ない恋愛の物語だった。
作品に込められた愛のメッセージを、『いちご同盟』の三田誠広が読み解く。

王子さまが教えてくれたのは、本当の人の愛しかた―。


「アプリヴォアゼ」の翻訳(意訳)の話は、どの本でも触れられがちな部分。

「《家畜化する》ってどういう意味?」
「ヒモで縛ることだよ」

「《懐く》ってどういう意味?」
「《きずな》で結ばれることだよ」

多くの本で、〈「束縛」といった訳を避ければ、本当の意味が伝わらない〉と語られることが多い一方で、三田さんは「両方の意味が必要」だと説明しています。

完全に対応する言葉がないところが、翻訳の難しいところですね。


「恋愛論」とタイトルにありながら、実はこれまでに読んだどの本よりも、サン=テグジュペリの生涯が、こと細かに綴られていました。

私、もう論文が書けそうなくらい、サン=テグジュペリに詳しくなった気がします(笑)


『いちご同盟』の三田誠広さんによる、星の王子さまの考察本でしたが、
なんと、息子さんがスペイン在住のピアニスト(三田貴広さん)で、その息子さんの存在があって、『いちご同盟』が誕生したのだとか。

おまけ情報も相まって、人生(愛、仕事、お金、自由・・・etc.)について考え、いろいろと感銘を受ける一冊でした。


紋佳🐻

読書