『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』


通称:令和反逆六法―

六つのパラレル・レイワ、六つの架空法律で、現行法と現実世界にサイドキック!

「命権擁護」の時代を揺さぶる被告・ボノボの性行動、

「自家醸造」の強要が助長する家父長制と女たちの秘密、

「労働コンプライアンス」の眩しい正義に潜む闇・・・。

痛烈で愉快で洗練された、仕掛けだらけのリーガルSF短編集。


礼和、麗和、冷和、隷和、零和、例和・・・

架空の「レイワ」時代の、架空の法律を描いた、短編集。

読み進めるうちに、タイトルの意味を理解しました。


新川さんのSF作品って、初めて。

いままで読んだことのない新川さんワールドが広がっていました。

読んだことはないテイスト、なんだけれど、きちんと科学的根拠があったり、自然法則に基づいていたり。

設定や世界観は整然としていて、SFが苦手、という方でも、読みやすいと思います。


例えば過労死が問題となって、労働者を守る法律ができたところで、「過労死される前に解雇する」。

弾かれるのは結局弱者である、という展開も、新川さん節が炸裂していて好き。

そんな、ピリリと刺激のあるSF短編小説でした。


紋佳🐻

読書