『旦那が突然死んだので 発達障害児を一人で育てることになりました』


夫と死別し、2人の息子をひとりで育てることになった母の泣き笑いコミックエッセイ。

長男が発達障害だとわかり苦悩は増すばかり・・・。


一筋なわではいかない子育てに向かい合いながら、著者は子育てについて自分なりの答えを見つけ出す。


タイトルが気になり、またやさしい絵柄に引かれて手に取りました。


旦那さんが亡くなった当時、発達障害と診断された長男・けーくんが3歳、まだ乳飲み子である次男・しーちゃんは1歳。

その凄絶さ、察するに余りあります。

男の子ふたりの育児に疲れ果て、夫ではなく自分が死ぬべきだったのだと思い詰めることもあった・・・ああ、いたたまれない。

助けてくれる人が近くにいて、頼れるご友人がいる様子に心からほっとしました。


『子供を育てるために一番必要なものは
いつも笑っていられる私の精神状態だった
子供を育てるために
子供よりも大事なことだった』

自分にも跳ね返ってくる言葉でした。


人生、何が起こるか分からない。

でも、その時の精一杯、子どもに対する責任を果たそうというきもちがあれば。

愛を忘れなければ、親として正解なのではないか。

子どもは思っている以上に賢いから。

「きもち」はきっと、伝わっている。伝わってしまう。


我が子と夫の幸せを願わずにいられなくなる、そんな読後感でした。


紋佳🐻

#せせらぎ

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