『波』2023年9月号


さあ年内に12月号まで読みきることができるのか・・・!

波2023年9月号です。


三宅香帆さんによる、スタジオジブリ映画『君たちはどう生きるか』と、村上春樹『街とその不確かな壁』の二作に関する考察が、とても面白かった。

『自分を産む前のお母さんと恋をして、自分を産んでもらいたい。それが両作に共通する欲望だったのではないか。』

『ふたりの作品に、妻にあたる女性は登場しない。(略)これは、おそらく彼らにとって「妻」よりも「母」のほうがイメージが強いことを表している。それは翻って、40年代生まれの彼らが、「夫」ではなく「息子」として死んでいくことを表現しているのだ。』

『日本はなぜ、夫婦の絆よりも、親子の絆のほうが強いのだろう。親子のタテの関係はこんなにも強固に描かれるのに、なぜ、夫婦のヨコの関係は無視されるのだろう。それはきっと彼ら自身の、そして日本全体の問いでもあるのだ。』

我が家には男児と女児がそれぞれいるけれど、よく、

「男の子はいつまで経っても、かわいい」

と耳にするし、実際にそうなのかもしれないと、夫を見ていても思う。

自分が女だからこそ、母だからこそ、一層、興味深く感じるのでした。


坪木和久さんの新連載『天気のからくり』は、知識欲が刺激されて、すっかり夢中に!

第一回目は「気象」「天気」「天候」の違いについてと、台風の歴史について。

これは、毎月楽しみです。


紋佳🐻

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