『科学的根拠で子育て 教育経済学の最前線』
私たちは、学校を卒業して社会に出ると、急に「勉強だけできても役に立たない」と感じることが多くなります。
実際に、企業が新卒採用で重視することの上位3つは、学生の「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」だそうです。
子どもたちが小さい頃には口うるさく勉強、勉強と言っておきながら、大人になったら急に「勉強だけできても役に立たない」などと言いだすのはあんまりではないでしょうか。
教育や子育ては、短期的な成果よりも長期的な成果のほうが重要です。
本書は、成績や受験といった「学校の中での成功」だけをゴールにはしません。
学校を卒業したあとにやってくる、人生の本番で役に立つ教育とは何かを問うていきます。

「非認知能力の男女差」を語った上で、『「女性枠」を設けることは、男性への「逆差別」なのか?』に触れていたところに痺れました。
・女性議長が誕生した地域では、11~15歳の女子の学歴が高くなり、男女の教育格差を縮小するに至った
・クオータ制は、実力のない女性議員を増やすことはなかったが、実力のある男性議員を増加させ、凡庸な男性議員の撤退を促した
ここ最近で最も痛快な文章だったかも。
『エビデンスはいつも必ず正しいのか?
―もっとも重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めること』
人口が減り続け、教員の人手不足も深刻な中、「何をしないか」を決めることで、未来のための「余剰を残しておくこと」に繋がる。
なんだかこれは、社会構造だけではなくて、子育てにも通じますね。
「諦める部分」をつくることで、「余裕」が生まれる。
「余裕」があるから、意図しないトラブルに対応できる。
・・・ああ、これよ。
『これから、私たちの社会は、さらなる人口減少に立ち向かっていかねばなりません。
限られたお金と時間を使って、教育や子育てへの投資がより効果的なものになるよう、そしてそのことによって広く社会全体が恩恵を受けられるよう、教育政策にエビデンスを活用する社会にしていくことが必要ではないでしょうか。』
何かと流行りの『エビデンス』育児。
必ずしも同じ結果が繰り返される訳ではないのだから、とにかく継続的にデータを分析、常に見直しを行うことがたいせつ、ということがよく分かりました。
紋佳🐻









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