『ひまわり』


ある日事故に遭い、頚髄を損傷してしまったひまり。

リハビリを続けるも復職の夢は潰え、一念発起して弁護士を目指す。

鉛筆も握れず、六法全書も開けない。

言葉のみを味方に、果たして司法試験を突破できるのか。

「言葉は私の最後の砦。

言葉がある限り、私たちはつながれる」

 落涙必至の、人生応援小説。


『年の功なのか、こっそり泣くのがうまくなっていた。あるいはもしかすると、声をあげて泣くのが下手になっていたのかもしれない。』

『「二十四時間要介護」「重度身体障害者」という言葉のインパクトが強すぎて、誰も私自身を見ようとしない。』

新川さんの作品にはさまざまな弁護士が登場するけれど、今回のような「司法試験を受けるためにロスクールに通う」主人公(しかもハンデを背負った)は初めて拝読しました。

福祉制度についても勉強になったし、司法試験の内容に触れることができたりと、とても興味深かったです。


「あなたは言葉のプロ、法律家になるんでしょう。言葉の力を信じなさい。言葉があるかぎり僕たちはつながれる。交渉するんです」

過酷な状況、環境のなか奮闘する主人公の人生に触れて、時間が足りない・疲れたと、言い訳を並べては、さまざまなことを後回しにしている自分を省みました。

諦めなければ、人生は変えられる。

今年読んだ作品の中で、最も前向きなきもちになる作品でした。


紋佳🐻

読書