『ねむりねずみ』


『愛の告白が、人を絶望させることがあるなんて、わたしは初めて知った。』

『人は本当のところ、痛みでしかわかり合えないのかもしれない。』

ミステリでありながら、近藤史恵さん独特の女性目線のことばの数々が、胸に刺さります。

歌舞伎を舞台にしたミステリは、近藤史恵さんの得手。

歌舞伎も、ミステリも、「型にはまらない」スタイルがとても好き。


まあ役者とは付き合わない方が「しあわせになれる」ということは、確信を持って言えます。

しかしながら陰鬱で淫風な世界に魅せられてしまったが最後、そこからはなかなか抜け出せないということも。

そんな心抉られるような体験をしたい方は、ぜひ読んでみてください。



紋佳🐻

読書