『人間』
僕達は人間をやるのが下手だ。
38歳の誕生日に届いた、ある騒動の報せ。
何者かになろうとあがいた季節の果てで、かつての若者達を待ち受けていたものとは。
初の長編小説にして代表作、誕生!

自虐的で厭世的な捻くれ者が、周囲の人間との乖離を自覚しながらも溺れ続ける姿がこれでもかと綴られています。
そして社会は、人間が下手な人間に対し思っている以上に優しくない。不幸なことに。
「限られたことしか覚えてられへんくせに、今という時間があることのすごさも忘れる」
AもできないのにBさえできない―
こういう思考回路で生き延び続けられるひとって、実はとてつもなく強いんじゃないだろうか。
私だったら潰れて壊れて立ち上がれなくなりそう。
そういう人物を描く天才です又吉さん。
『この小説を手に取ってくださったすべての読者に感謝している。
そして、なにより自分にこの小説を捧げたい。生きるために書いたから。』
あとがきの締めの言葉がまたずっしりと重くて。
自分は生きるために本を読んでいる、と常々考えているところがあって、ああ似ているなあと勝手に共感。
書くことも読むことも、自分の記憶の断片を掴んだり手放したりする行為なんですよね。
だから私も苦しんだり癒されたりしながら、読み続けようと思います。
生きるために。
紋佳🐻








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