『グアテマラの弟』


グアテマラの古都・アンティグアに家と仕事と家族を見つけた年子の弟。

ある夏、姉は十三年ぶりに弟一家を訪ねる旅に出た。

まばゆい太陽とラテンの文化で、どんどん心身がほぐれていく。
そして陽気に逞しく暮らす人たちと過ごすうち心に浮かんだのは、外国を知らずに逝った父、家事にあけくれ続ける母のことだった。

旅と家族をめぐる名エッセイ。


先日『わたしのマトカ』を拝読してから、
すっかり片桐はいりさんの綴る文章のファンになってしまって、すぐにこちらも手に取りました。


エレナを通じて触れてきたラテン文化が描かれていたりして、グアテマラという国へ思いを馳せながら読了。


自分が、「時間とお金を旅に使えずに生きてきた」から、はいりさんの「無計画で突撃する海外」という身軽さがとても新鮮。
グアテマラで結婚し、その土地で生活する弟さんの人生感覚も新鮮。


自分にないものにたくさん出会えた素敵なエッセイでした。


紋佳🐻

読書