『大事なことほど小声でささやく』


その階段を下りると、希望の扉が待っている。
生きることへの感謝と愛おしさを取り戻せる場所―そこは奇跡のスナック「ひばり」。

その店を経営するのは、2メートルを超えるマッチョなオカマのママ。
規格外のカラダと愛と、痺れる言葉で、心に傷を抱えた人達の止まっていた時間が、静かな夜とともに動き出す。

心の垢を洗い流す感涙小説!


筋トレ仲間であり、お店の常連でもある「どこにでもいそうな、個性的なキャラクターたち」の、それぞれの視点から描かれた短編集。


「何かひとつ夢を持ちなさい。夢はね、必ず叶えなくちゃ駄目なの。叶えるとね、アラ不思議、あなたの過去が変わるのよ」
「え? 過去が、変わるんですか?」
「そうよ。夢を叶えた瞬間にね、きっと思うはず。ああ、わたしのこれまでの人生は、今日、この日のためにあったんだって。その瞬間、まるでオセロの黒い列が、端っこから一気にパタパタと白に変わるみたいに、辛かった過去がキラキラした大切な思い出に変わるのよ」


筋肉、筋トレにちなんだジョークや、
花言葉ならぬ、カクテル言葉でさりげなく送るメッセージや、
心の深いところまで刺さる人生における教訓などなど。

私もすっかりゴンママのファンです。



森沢さんの文章・・・もとい言葉って、本当に染みますね。

すき。


紋佳🐻

読書