『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 今日を迎えるためのポタージュ』


「思わずスープが食べたくなる」と評判のスープ・ミステリー、第2弾!

東京のとある場所で、早朝のわずかな時間に、ひっそりと営業しているスープ屋しずくでは、シェフ・麻野が毎朝日替わりのスープを提供している。

常連客である雑誌編集者の理恵は、新婚の上司・布美子の夫・克夫から布美子の様子がおかしいと相談を受けて、麻野に相談すると、鮮やかな推理を繰り広げ―

ほか、理恵の初恋の人との再会や狩猟体験、スープが食べられなくなった引きこもりの少年など、癒やされて元気が出る、全4話。


『「思わずスープが食べたくなる」と評判のスープ・ミステリ―』

まさに、前回といい今回も、私もその魔法にかかってしまい、、!

昨日も、朝から冷製カボチャスープを作ってもらいました・・・夫に。←


理恵が初恋の人とバーで語らう(物語的には謎解きの答え合わせをする)場面、好きでした。

バーっていいですね。

お金や時間の使い方がすっかり変わってしまった今ではなかなか行けないけれど、東京に住んでいるときに足を運んだ、カウンターのみの小さなバーの数々に思いを馳せました。


各短編で、スープや料理に関する雑学だけでなくて、色んなことが学べるのが友井さん作品。

今回もAPD(聴覚情報処理障害)について知ることができたり、

ジビエ、狩猟について扱った短編では、尚更知らないことがいっぱい。

免許のとり方とか、かかる費用とか・・・思わず「へぇ〜」と呟いてしまうような知識に出会えます。

だから、最後にまとめてある参考文献の量も半端ない。


ミステリとして楽しめて、
グルメ小説として楽しめて、
雑学まで学べる・・・
その上、読めばきもちが解される、癒し効果のある作品。

このシリーズが7冊出ていることも、納得なのでした。


紋佳🐻

読書